辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 国王の目に見つめられたら、ぽろりと口からそうこぼれてきた。言ってはならないことを口にしてしまった気がして、慌てて口を押さえる。

「それについては、エスパテーラ伯爵家と話をする必要がある。今日は、その仲裁のために来てもらったのだ。皆にも見届けてもらいたい」

 国王の言い分も、間違ってはいない。カストリージョ辺境伯家の意見だけ聞き、エルを辺境伯家に引き渡すなんて、国を治める立場の者としては間違っている。

 ……でも。

 エルはロドリゴの側に寄った。エルに父親の愛を教えてくれた人。彼の側にいたら、少しだけ安心できるような気がした。

「大丈夫だ。俺に任せておけ」

 ロドリゴは、エルの肩に手を置いて引き寄せた。うん、大丈夫だ。何の脈絡もなくそう思う。

(……変なの)

 この人達とは、まったく血の繋がりなんてないのに、それでもエルにとってはとても身近な人達だ。