辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

「今日は、王宮に行くわよ」
「王宮?」

 エルはロザリアの言葉をオウム返しした。王妃のお茶会には何度か招待されたが、王宮に行くって、本来なら結構大ごとなんじゃないだろうか。

「メルリノのお披露目の日だもの」

 この一か月の間、メルリノもまた王宮の図書館だけではなく、あちこちの貴族を訪問し、成人の挨拶回りをしていたそうだ。貴族って大変なのだなと思う。

 前世なら一斉に行われる成人式で、友人達と再会し、懐かしい先生達に挨拶をすれば終わっただろうに。

「今日は、手続きもするからな」

 それを聞いて思い出した。

(そうだった、養子縁組するには一度王宮に行かないといけないんだった……)

 王宮に行き、審査を受けなければ養子縁組ができないらしい。

 特に、エルの場合、森で拾われた子である。そのため、他よりも少しばかり審査が厳しくなるのではないか、なんて予想も出ていた。