辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 他の二人には劣るとはいえ、メルリノの剣の腕も、近頃はぐんぐん上達して、本人が思っているほど悪くはないというのが周囲の、特にロドリゴの評価だ。エルもその評価は正しいと思っている。

「調べ物が終わったら行こうと思っていますが。でも、行っている時間があるかな」
「王宮騎士団で教わったことは、俺が教えてやるから安心しろって」
「そうですね。兄上が教えてくれるのなら安心です」

 三兄弟の中で、一番魔術の才能があるのはメルリノだが、攻撃魔術というよりは、回復や防御、支援といった魔術が得意である。

 以前はそこがコンプレックスだったみたいだけれど、最近のメルリノは、自分にできることに前向きに取り組んでいる。いい傾向だ――なんて、エルが言うのは少し偉そうかもしれない。

「私と、エルはこっちよ。皆、きちんと礼儀は守って、辺境伯家の者らしくふるまってちょうだい」