辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~


 口内にスプーンがさしこまれ、冷たい水が流れ込まされる。無意識のうちにこくりと飲み込んだ。

「おし、飲んだな」
「兄上、ゆっくり、ゆっくりですよ。ハロン、盥(たらい)の水変えてきてくれる?」
「わかったー」

 また、口の中に流れ込む冷たいもの。こくりと飲む。次から次へと注がれて、その度にこくこくと飲み干した。

「むー」

 冷たい水はおいしいけれど、もういらない。唸ったら、もうスプーンは入ってこなくなった。額(ひたい)に冷たいものがあてがわれる。

「……んん」

 ぼんやりと目を開く。こちらを見下ろしている三人の少年。誰、とたずねようとしたけれど声にはならなかった。

「よく頑張ったな。ここまで来たら大丈夫だぞ」

 一番年上の少年が、エルレインの顔を覗き込む。至近距離で見つめられて、目をぱちぱちとさせた。