辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 と、気づいてしまった。

 たぶん、平民街で行き会った人達は、目的があって急いでいた。貴族達は、特に目的がないか、用件をすませて街歩きを楽しんでいるのだろう。

 貴族街というだけあり、道も丁寧に掃除されていた。ごみなど落ちておらず、道も舗装されていて、安心して歩くことができる。

 向こうからも、仲のよさそうな三人家族が歩いてくるのが見えた。三人とも金髪だ。中年の男女と、エルと同じ年ぐらいの女の子。

 辺境伯領には、エルと同じぐらいの年齢の女の子はいないから、つい、エルの目がそちらに向いた。女の子の友達も欲しい。

「――え?」

 だけど、女の子の顔を見たとたん、気づいてしまった。あの女の子、見覚えがある。見覚えがあるというより、エルが暮らしている場所にあの子もいた。

(……なんだっけ)