辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 エルレインを父から引き渡された男達は、無事に森を抜けられたのだろうか。魔物がいっぱいの地に来たのはたったの三人。おまけに、魔物を退けるための武器は、エルレインを馬車から下ろしたところに置きっぱなし。

 ――なんて、考えてもしかたないか。

 どう考えてもエルレインは被害者。被害者が、加害者がどうなったのかを考えたってしかたない。

 それにしても、身体が重いし、あちこち痛い。夢で見たのは、男達と離れて一人ふらふら歩き始めたところまで。

(……ここ、どこ?)

 ようやくその疑問が頭に浮かぶ。

 夢の中でしていたみたいに、毛布を身体に巻きつけてきゅっと丸くなる。そうすることで、少しは安心できるような気がした。

 身体はまだ、本調子ではない。目が覚めたのも一瞬のこと。再びとろとろと眠りの世界に引き込まれていく。

 静かに室内に入ってきた人達には、エルレインは気づかないままだった。