辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 最初の一日でエルは痛感した。辺境伯領から王都に行くのは大変だ。

 舗装されていない道は、凸凹していた。ロドリゴが支えてくれるし、最初のうちは眠気に負けて眠り込んでいたけれど、起きてからは大変だった。

 馬の背中は揺れる、揺れる。ものすごく揺れる。

「こんなに飛ばすと思ってなかった……」

 初日の宿に入ったところで、エルはぼやいた。こんなに身体がバキバキになるまで飛ばすなんて。その様子を見たラースが笑った。

「これでも、いつも以上にゆっくりなんだぜ? エルはまだ小さいから、俺達と同じペースで行けないもんな」
「小さくないもん」

 反論したけれど、自分でも説得力がないなと思う。

 何より困ったのは、お尻や腿がひりひりしていることであった。今まで馬に乗ったことがなかったので、刺激で擦れてしまったらしい。明日になったら、お尻の皮がなくなってしまうかも。

「お母様、痛い」