辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

(……そっかー、すぐに王都に戻っちゃうのか)

 彼女が王都で果たしている役割を考えれば、ずっと領地にいるわけにもいかないのだろう。いつもはひと月ぐらい過ごすそうだけれど、今回は早めに王都に戻るようだ。

 エルは直接関わったことはないし、あくまでも想像でしかないけれど、王都ではさぞや足の引っ張り合いが行われているのだろう。

「ロザリア様、いつまでいてくれる?」

 朝食を終えて、執務に向かうというロザリアにまとわりつきながらたずねたら、彼女は足を止めた。

 中腰になり、両手を広げて待ち構えている。首をかしげながら近づいたら、ぱっと抱き上げられた。

「わああ」
「うふふ、エルちゃんも結構重いのね。うんうん、いいことだわ――ええと、今日は私の部屋に行きましょう」
「ロザリア様のお部屋?」

 彼女の部屋に連れ込まれてしまった。

(あ、お昼ご飯……)