辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 エルをどこからか誘拐してきたのかもしれない者達も、もう全員死亡している。彼らもエルが精霊具師だったとは知らなかったはず。知っていれば、高値で買ってくれる相手はいくらでも見つけられるだろうから。

「やっぱり、正式に我が家で引き取るべきだな」
「ええ、その方がいいと思うわ」

 精霊具師としての力が公になれば、エルを欲しがる者もたくさん出てくるだろう。辺境伯家以上に大切にしてくれる家があれば、そちらで養育される方が幸せかもしれないが。

「元の家族が出てきたとしても、エルちゃんは渡せないわね」

 保護された時、エルはぼろぼろで傷ついていた。長い間、ろくに食事も与えられていないのが明らかな様子でもあった。そんな家に戻すわけにはいかない。

「だろ? 王家が欲しいと言ってきてもお断りするさ」