辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 アルドとエルが話しているところに、ロザリアが割り込んできた。

「あの蜂蜜クッキー、エルちゃんが考えたのですって?」
「えっと……はい」
「わかった。行くわよ」
「ええええっ!」

 行くわよと宣言するなり、ロザリアはエルを抱き上げた。

 どこに連れていくつもりなのだ。

 アルドが唖然として見送っているので、とりあえず「バイバイ」と手は振っておいた。彼との用件はもう終わっていたからまあいいだろう。
 エルを抱えたロザリアが突入したのは、辺境伯一家の居間だった。

「あなた、ちょっとお話があるの」
「どうした?」
「エルちゃんのクッキー、売れないかしら?」
「へ?」

 夕食後、先に家族の居間に移動してくつろいでいたロドリゴは、ロザリアの乱入に戸惑った様子だった。

「エルのクッキーってどれだ」
「蜂蜜を使ったものよ!」
「ああ、あれおいしいですよね」