辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 エルから勧めようと思っていたら、先にロドリゴがジャンを招いてしまった。

(作ったのは、私なんですけどー!)

 エルが作ったものを、なぜ先に勧めてしまう。まあ、この屋敷の主はロドリゴだし、それを言えば食材もロドリゴのものかもしれないけれど、作ったのはエルなのに

「……これは」

 驚いたように、ジャンは目を瞬かせる。エルはロドリゴの膝で手をぱたぱたさせた。

「ナッツのキャラメリゼ! 大人のお味よ!」

 大人のお味という言葉に、ジャンもまた頬を緩めた。そんなにおかしいか。

「ジャンの分、もらったからお礼」
「ありがとうございます、エル様」

 昨日 、ジャンのおやつをもらってしまったので、お礼に作ったと言えばジャンはますます笑みを深くした。

 テーブルに置かれていたナッツを一つ取り、エルの手でジャンの口へ。彼の目が丸くなる。

「これは……おいしいですね」
「でしょー!」