辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 最低限の明かりだけつけている中、ごそごそと今日、ジャンにもらったナッツを取り出してみる。キャラメリゼされたそれは、開くと甘い香りを漂わせた。

 たしか、お店のお客さんにも好きな人がいたな……と記憶を手繰り寄せる。

 エルの記憶にある店は、小さく、カウンター席しかなかった。その分、調理場にはいろいろな調理器具や食材が並んでいた。

 あれが食べたい、これが食べたいと注文されるうちに、どんどん作れる料理の幅は増えていった。

 メニューに乗せているのは基本的な料理だけだったけれど、『〇〇さんが来た時には、これを出そう』『〇〇さんは、こんなものが好きかな』と考えるのも楽しかった。

 ナッツのキャラメリゼは、お客さんの要望で、一度作ってみたことがある。

(どうやって作ってたっけ……)