辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 ラースの隣を指示される。ラースの向かい側にはメルリノ、メルリノとエルの間にはハロンが座った。ジェナとベティはデスクの上に座をしめる。そこからエルを見守っているつもりのようだ。

「聞きたいことって何だ?」
「……あのね」

 二人きりの内緒話ではないと判断したから、メルリノとハロンも一緒に部屋に入れたのだろう。
ラースのこのあたりの判断力は、どうやって育てられたものなのかと気になるが、まずはジャンの話をしなくては。

「ジャンは、命日の時はいっつも元気ないの?」
「俺が覚えている限りはそんな感じだな……メルリノとハロンはどう見てる?」
「僕も兄上と同じ意見です」
「俺も」

 メルリノやハロンの目から見ても、この時期のジャンは毎年元気がなくなるらしい。命日の前後一週間、合計しても二週間続くか続かないかという程度のものらしいのだが。

「……父上も気にかけてはいるんだけどな」