辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

「エルの能力も、貴重なものですよね。ジェナとベティがエルのことが大好きなのが伝わってきます」

 と、メルリノは興味深そうな目をベティとジェナに向けていた。

(……なんだっけ、精霊具?)

 精霊の力は、普通は魔術のような形で行使されるのだそうだ。メルリノが回復魔術や結界の魔術を得意としているのは、それらの魔術が得意な精霊と相性がいいかららしい。

 魔術を行使するとき唱える呪文は、精霊に呼びかけるもの。

 そういえば、実家で暮らしていた頃。

 エルの周囲ではひゅんひゅんとものが飛び交っていた。あれも、精霊の力なのかもしれない。

「エルを大切にしたいって感じだよな」

 とハロンが付け足したら、ジェナが胸を張ったような気がした。フライパンなので、反れるはずもないのだけど。

「父上、最近、ジャンの元気がないような気がするんだけど」

 と、話題を変えたはハロンだった。