辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 今日の夕食は、フェザードランのソテー。甘辛いソースを絡めてある。

 エルの小さな手では、なかなかソテーを上手に切ることができない。むぅと頬を膨らませていたら、ちょいちょいと背後から肩を叩かれた。

「ん?」

 くるりと振り返ると、空中にジェナが浮かんでいる。柄でエルの肩をたたいたジェナは、そこでひょいと身体を傾けた。中にベティが乗っている。

「ベティが切ってくれるの? ありがとう!」

 ひょいとテーブルに降りたベティは、しゅるりと鞘から抜ける。

 そこからはあっという間に肉はエルの一口サイズ。切り終え、ジェナに戻ったベティは、どこか誇らしげにさえ見えた。

「ご飯食べたら、洗ってあげるからねぇ」

 汚れたまま鞘に戻すわけにはいかない。騎士団員に頼めば洗ってくれるだろうけれど、ジェナとベティだけはエルが洗うと決めている。