辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

「アルド、の恋人、悪い人?」
「なんでそうなるんすか」
「だって、結婚のお約束。守らないで、他の人と結婚する。悪いこと」

 腕を組んで、真面目な顔をしてうなずいている。

 その様子を見たら、アルドはふっと心が軽くなったような気がした。

 そうだ、彼女は悪い人ではない。だって、アルドを好きになって、結婚の約束もしてくれたのだから。

「アルド、手紙書く。ここ、いいところ。恋人さん、ここに来る――それじゃ駄目?」
「や、ここに来いっていうのは……」

 エルが何を考えているのかは知らないが、ここは辺境。魔物がたくさんいる地だ。

 彼女にこんなところまで来いというのは非常識だろう。けれど、エルは諦めてないみたいだった。

「おいしいの、いっぱいある。恋人さん、喜ぶ」
「まー、たしかに」