辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 何かある度に「エルは五歳!」と主張しているけれど、五歳のわりに豊富な知識は、いったいどこで身に付けたというのだろうか。

 それに、みすぼらしい格好で転がっていたけれど、容姿から判断すると貴族の血を引いている可能性が高い。

 ピンクがかった金髪というのは、庶民の間ではまず見られない色なのだ。

 貴族なのに、あんなにみすぼらしい姿で、魔物が多数いる森の中で倒れていた。

 さらってきた悪人達は魔物の腹の中だから、どこでエルを見つけたのかも聞き出すことができない。

 貴族の娘のような雰囲気なのに、教育を受けていない雰囲気も持ち合わせている。不思議な子だけれど、可愛い妹みたいなものだ。

「メルにぃに!」
「なあに?」
「卵、ない!」

 エルは食料保管庫を見て、肩を落としている。そう言えば、今朝最後の卵を使ってしまったのではなかったか。明日の朝食用の卵は、明日の早朝届けられる。