辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 エルは知らなかったのだが、魔力に敏感な人は、魔力を多量に持っている人を恐れることがあるらしい。

「それなら慣れてもらうしかないかな?」
「お姉さんは、怖く、ない、よ。ぴりぴり、するだけ」

 ふふっと笑った彼女は、ロドリゴの方を見た。ロドリゴが手で合図をすると、彼女は床に大きな布を引いた。

「では、辺境伯様。ここに商品並べちゃいますね」

 出てきたのは、たくさんの壺、壺、壺。それから俵。

 ……俵?

 エルは、じっと俵を見つめた。あれ、米だろうか。

「ええと、お砂糖でしょ、それから、お醤油、お味噌」
「ふぁっ」

 思わず妙な声が出た。砂糖はいい。どこにだって存在する調味料だ。だが、醤油、味噌と続くのはどういうことだ。

「おしょーゆ? おみそ?」
「ええ。私達が暮らしているところで、ほそぼそと暮らしている人間がいてね? 彼らが作っている調味料なの。辺境伯様はご存じよね」