辺境騎士団のお料理係!~捨てられ幼女ですが、過保護な家族に拾われて美味しいごはんを作ります~

 もうちょっと成長したら、きっとちゃんと話すことができるだろう。いつまでも赤ちゃんではないはずだ。

 そして、異変は朝食の時に起こった。

「……ん?」

 どうせ味がしないからと、味見は他の人に任せていた。今日の調理係であるロドリゴは、辛口が好きだと言うから、それに合わせて調整したつもり。

「む、ん? か……からーい!」

 スープを口に運び、エルは叫んだ。口内がぴりぴりする。エルには刺激が強すぎる。

「みじゅ! おみじゅ!」

 すかさずエルの前にミルクが差し出された。子供は毎朝ミルクを飲むのも辺境伯家の決まりだ。なんでも、骨が丈夫になるらしい。

「かりゃい……あれ、あまい……おいちい!」

 口内のぴりぴりが、ミルクで少しましになる。そこで気が付いた。このミルク、めちゃくちゃ甘い。