「良い店だよな。」
「…そうですね」
「相手が俺じゃなければ…って顔だな。」
蒼士が自嘲気味に言った。
「…元夫婦でお茶なんて…老後じゃあるまいし…」
水惟はボヤくように言った。
「老後ならいいんだ?」
「そういう意味じゃないです。」
水惟は思わずムッとして言った。
「…さっき…ありがとうございました。」
水惟がティーカップを口元に運びながらボソッと言った。
「さっき?」
「夕日広告賞の…なんていうか、湖上さんに私のこと良い感じに紹介してくれて。」
「ああ。でも別に、普通にありのまま紹介しただけだよ。」
蒼士が言った。
「…でも私、リバースに引き抜かれてなんてないです。無理矢理拾ってもらったようなものだし。」
水惟は少し申し訳なさそうな表情をした。
「水惟、それは違う。洸さんは独立した頃からいつか水惟は欲しいって言ってた。」
「え…」
水惟は蒼士の言葉に一瞬驚いて見せたが、すぐに首を横に振って否定した。
「だって私、リバースに入って半年以上もパソコンに触らずにお遣いとか電話番みたいな雑用だったし。パソコンに触るようになってからもしばらくは簡単なDTP作業ばっかりだった。他はみんな即戦力で入ってるのに。」
「…水惟、それは—」
蒼士は何かを言いかけた。
「…そうですね」
「相手が俺じゃなければ…って顔だな。」
蒼士が自嘲気味に言った。
「…元夫婦でお茶なんて…老後じゃあるまいし…」
水惟はボヤくように言った。
「老後ならいいんだ?」
「そういう意味じゃないです。」
水惟は思わずムッとして言った。
「…さっき…ありがとうございました。」
水惟がティーカップを口元に運びながらボソッと言った。
「さっき?」
「夕日広告賞の…なんていうか、湖上さんに私のこと良い感じに紹介してくれて。」
「ああ。でも別に、普通にありのまま紹介しただけだよ。」
蒼士が言った。
「…でも私、リバースに引き抜かれてなんてないです。無理矢理拾ってもらったようなものだし。」
水惟は少し申し訳なさそうな表情をした。
「水惟、それは違う。洸さんは独立した頃からいつか水惟は欲しいって言ってた。」
「え…」
水惟は蒼士の言葉に一瞬驚いて見せたが、すぐに首を横に振って否定した。
「だって私、リバースに入って半年以上もパソコンに触らずにお遣いとか電話番みたいな雑用だったし。パソコンに触るようになってからもしばらくは簡単なDTP作業ばっかりだった。他はみんな即戦力で入ってるのに。」
「…水惟、それは—」
蒼士は何かを言いかけた。



