【コンテスト作品】初めての恋の相手はファーストキスを奪った御曹司でした。

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 今日は十二月二十五日、クリスマスだ。
 聖なる夜のクリスマス。

「奏音」

「久遠……さん」

 今日は初めて、久遠さんとクリスマスを過ごす。
 なんだかとても緊張してしまって、より一層寒く感じる。

「お待たせ」

 久遠さんはいつも通り、私の頭を撫でてくれる。

「はい、奏音。手出して」

「え?」

 久遠さんに言われて両手を出すと、久遠さんはコートのポケットから缶のココアを取り出して、両手に置いてくれた。

「寒いかなと思って」
 
「あ、ありがとうございます」

 私のことを気遣ってくれる所も、久遠さんの大好きな所だ。

「あったかいです」

「ポケットの中で冷めないように温めといたからね」

「優しいですね、久遠さん」

 あったかいココアが、身体を優しく温めてくれて、心までぽかぽかとした。

「今日、雪降るかもしれないって言ってたな」

「え、そうなんですか」

 雪か……。雪降ったら、本当にホワイトクリスマスだね。

「奏音、手袋付けてくれてるんだ」

「はい。とても気に入ってます」

 久遠さんがくれたクリスマスプレゼントだから、大切にしたいの。

「奏音」

 久遠さんに名前を呼ばれるだけで、キュンとする。