【コンテスト作品】初めての恋の相手はファーストキスを奪った御曹司でした。



「……でもっ」

「俺は、奏音のこと、もう好きになってるから」

 奏音は俯いていた顔を上げ、俺を見つめる。

「今……好きって……言いましたか」

「言ったよ。俺は奏音のことが好きだ」

 真剣な告白をしたというのに、奏音は俯いて黙り込んでしまった。

「……奏音?」

 恋愛未経験女子というのは、告白されても嬉しくないのだろうか。 何も言わないなんて……どうしたらいいんだ。

「好きってことは……恋、ですか」

「そうだよ、俺は奏音に恋してる。今俺は、最高の恋をしてる」

 奏音という存在が好きで好きで、仕方ない。愛おしいって多分、こういうことを言うだろう。

「……奏音、クリスマスの日、空けといてくれないか」

「えっ……?」

 困惑したような表情を見せる奏音であったが、俺は「クリスマス、俺と一緒に過ごしてみないか」と提案してしまった。

「クリス……マス……」

「クリスマス、俺は奏音と一緒に過ごしたい」

 奏音は、どんな反応をするだろうか……。

「は、初めてです。……そんなお誘い、受けたの」

 緊張しているのかは分からないが、顔が赤くなってるようにも見える。

「じゃあ、俺が初めての男ってことだ」

 奏音の初めてを、奪いたい。