「はい、今日はここまで〜。日直さん、挨拶!」
先生が言う。
「さようなら!」
「さようなら!」
あぁ〜、今日が!終わったぁ!!!
開放感いっぱいに教室を出ていく生徒たち。それに続いて教室を出ようとした時だった。
ぐいっと手を引っ張られる。
「なに....」
と呟きながら、後ろを向くと。
「え?」
青野が私の手を掴んでいた。しっかりと。
青野は、平然とした顔で続ける。
「ちょっと、来てくんね?」
はい?
青野は私の返事なんて聞かずに、ぐいぐいと引っ張ってくる。
「え、ちょっ...!」
家に帰って、新作のマンガを読むつもりだったのに‼︎
なんで....なんで、こんなことにぃーーーっ⁉︎
渋々、着いていくことにした私。
おっかしいなぁ、私は青野に嫌われてるんじゃなかったのかな?でも、今現在、誘われてるし...
青野、何考えてるんだろう?
そう悶々しながら、二人で靴箱へ向かう。上履きから靴は履き替えていると、青野が、
「お前、雨霜と仲良いの?」
と聞いてくる。ん?るかくん?
キョトンとしながら、
「るかくんとは、隣の席でお話しただけだよ?」
と言う。
友達になったけどね。すると、青野は顔をしかめ、なにかボソッと口にした。...けど、聞こえなかった。
「なに?」
聞き返すと、
「いや、なんでもない」
と言われて、目を逸らされたっ!
青野が言ったのにッ!
冷たい態度にちょっとムカムカしながら、先をいく青野の背中を追った。
いざ、青野の隣を歩くと、ちょっとドキドキした。
.....いや、だって、青野かっこいいんだもん!
これは、アイドルに会って心臓が壊れそうなファンみたいな感情であり、決して恋愛感情ではないもんっ!!
自分に言い聞かせるように首を振る。
「どうした?」
そう言いながら、青野が私の顔をのぞいてくる。その顔が、やはりかっこよくって。
『“恋愛感情”』
うわっ、意識しちゃうじゃんっ!!
かあっと顔が赤くなるのがわかった。
「!」
こっちを見ていた青野が驚いた顔を見せて、私からパッと顔を背けた。
青野のその行動が謎すぎて、不思議に思った私は青野の方を見てみる。
「ッ⁉︎」
青野が耳まで真っ赤だ⁉︎....なんで?
まさか、
「熱あるのっ⁉︎」
私は青野の手首をグイッと引っ張って強制的にこっちを向かせる。すると、青野は真っ赤な顔のまま、頭にはてなマークを浮かべている。
熱だったら、大変だっ!私は急いで青野のおでこに手を触れ....ようとした。
「んんっ!」
届かないッ⁉︎なんでっ⁉︎
青野の背が高すぎて、精一杯のせのびをしても届かないのだった。
うわぁぁぁぁあん!知らない間に背が高くなっている!抜かされているなんて!
悲しくなって俯いていると、
「くっ」
隣から笑い声が。声の方に視線を向けると、青野が肩を振るわせながら笑っていた。
「くくっ...くっ、あははははっ!」
耐えきれなくなったのか、満面の笑みで笑い出す。私はびっくりしたのと、とっても恥ずかしいのとで、動けなくなっていた。
でも、青野が笑ったのは率直に嬉しかった。
青野が笑ったのを見たの、久しぶりだ!
その弾けるような笑い声が心地よく耳に流れ込んでくる。ずっと俯いている自分がバカらしくなって、私も青野につられて笑い出す。
「「あはははっ!」」
私たち二人は夕焼けを見ながら、疲れを忘れるくらいに、たくさん笑った。
.....青野と話している間に、とっても大好きな場所に来ていたことも忘れて。
先生が言う。
「さようなら!」
「さようなら!」
あぁ〜、今日が!終わったぁ!!!
開放感いっぱいに教室を出ていく生徒たち。それに続いて教室を出ようとした時だった。
ぐいっと手を引っ張られる。
「なに....」
と呟きながら、後ろを向くと。
「え?」
青野が私の手を掴んでいた。しっかりと。
青野は、平然とした顔で続ける。
「ちょっと、来てくんね?」
はい?
青野は私の返事なんて聞かずに、ぐいぐいと引っ張ってくる。
「え、ちょっ...!」
家に帰って、新作のマンガを読むつもりだったのに‼︎
なんで....なんで、こんなことにぃーーーっ⁉︎
渋々、着いていくことにした私。
おっかしいなぁ、私は青野に嫌われてるんじゃなかったのかな?でも、今現在、誘われてるし...
青野、何考えてるんだろう?
そう悶々しながら、二人で靴箱へ向かう。上履きから靴は履き替えていると、青野が、
「お前、雨霜と仲良いの?」
と聞いてくる。ん?るかくん?
キョトンとしながら、
「るかくんとは、隣の席でお話しただけだよ?」
と言う。
友達になったけどね。すると、青野は顔をしかめ、なにかボソッと口にした。...けど、聞こえなかった。
「なに?」
聞き返すと、
「いや、なんでもない」
と言われて、目を逸らされたっ!
青野が言ったのにッ!
冷たい態度にちょっとムカムカしながら、先をいく青野の背中を追った。
いざ、青野の隣を歩くと、ちょっとドキドキした。
.....いや、だって、青野かっこいいんだもん!
これは、アイドルに会って心臓が壊れそうなファンみたいな感情であり、決して恋愛感情ではないもんっ!!
自分に言い聞かせるように首を振る。
「どうした?」
そう言いながら、青野が私の顔をのぞいてくる。その顔が、やはりかっこよくって。
『“恋愛感情”』
うわっ、意識しちゃうじゃんっ!!
かあっと顔が赤くなるのがわかった。
「!」
こっちを見ていた青野が驚いた顔を見せて、私からパッと顔を背けた。
青野のその行動が謎すぎて、不思議に思った私は青野の方を見てみる。
「ッ⁉︎」
青野が耳まで真っ赤だ⁉︎....なんで?
まさか、
「熱あるのっ⁉︎」
私は青野の手首をグイッと引っ張って強制的にこっちを向かせる。すると、青野は真っ赤な顔のまま、頭にはてなマークを浮かべている。
熱だったら、大変だっ!私は急いで青野のおでこに手を触れ....ようとした。
「んんっ!」
届かないッ⁉︎なんでっ⁉︎
青野の背が高すぎて、精一杯のせのびをしても届かないのだった。
うわぁぁぁぁあん!知らない間に背が高くなっている!抜かされているなんて!
悲しくなって俯いていると、
「くっ」
隣から笑い声が。声の方に視線を向けると、青野が肩を振るわせながら笑っていた。
「くくっ...くっ、あははははっ!」
耐えきれなくなったのか、満面の笑みで笑い出す。私はびっくりしたのと、とっても恥ずかしいのとで、動けなくなっていた。
でも、青野が笑ったのは率直に嬉しかった。
青野が笑ったのを見たの、久しぶりだ!
その弾けるような笑い声が心地よく耳に流れ込んでくる。ずっと俯いている自分がバカらしくなって、私も青野につられて笑い出す。
「「あはははっ!」」
私たち二人は夕焼けを見ながら、疲れを忘れるくらいに、たくさん笑った。
.....青野と話している間に、とっても大好きな場所に来ていたことも忘れて。

