*・゜゚・*:.。..。.:***:.。. .。.:*・゜゚・*
「今日は、転校生を紹介しまーす」
担任の須藤(すどう)先生は、そう言って教室の前の扉の方に目を向ける。
すると、教室がざわっと騒がしくなった。
「えーっ、だれーっ?」
「イケメンかなぁ?」
「勉強できそうじゃね?」
「男の子かな?女の子かな?」
そんな言葉が教室を飛び交う。
その時、扉が少しずつ開く。
私にはその様子がスローモーションに見えた。
だってその子が...すごく綺麗だったから。すらっとした腕と足、少し青みがかった目、スッと通った鼻筋、陶器のような白い肌。かっこいいというより、神秘的だった。
みんな心を奪われ、息を呑んでいるのがわかる。
こんなに綺麗な子、存在するんだ...
その子の深い海のような瞳をじっと見つめていると、その奥に寂しさが隠れていることに気づく。
なんと言うか...儚くて、脆くて、もう壊れてしまいそうな寂しさだった。
見つめすぎたのか、彼は私の視線に気がつき、見つめ返してきた。
そして数秒後、彼は私の方に歩いてきて、空席だった私の隣の席に座った。
....って、んん?隣に?...え、えーーーっ⁉︎
驚いてはっと我にかえり視線を逸らすと、彼はちょっと照れたように下を向く。
わっ、美形の照れ顔...!
その様子がかわいくて、不覚にもキュンとしてしまった。この子、リスみたい...。
かわい....って、ダメダメ!
私は自分に言い聞かせるように首を振る。
よぅしっ、気を取り直して!
彼に向かって、満面の笑みで、
「私は、真谷りさ。よろしくね!」
と言う。
すると彼は少しだけ口を開いて、
ボソッ
と、何かを喋った(と思う、多分。)
「ん?」
聞き取れなくて、聞き返すと、
「....雨霜輝(あめしもるか)」
と、彼、雨霜くんはちっちゃな声で返してくれた。輝(るか)、か。
うん、神秘的な雨霜くんにぴったりな名前だ!
「雨霜くん、かぁ!綺麗な名前だねっ!」
私が声を弾ませてそう言うと、彼は目を見開く。
そして、少し考えたそぶりを見せ、
「るか、でいい」
と、今度ははっきりとした声で言う。
突然のことに、私は驚く。
え、えぇ?呼び捨てでいいってこと?えぇっ⁉︎
「るか...殿?」
やばっ、慌てすぎてお殿様みたいになっちゃった。
変なやつと思われたかも⁉︎
バッと隣を見ると、彼は笑いを堪えるように、肩を震わせている。
私は、一気に体温が上がっていくのを感じる。
は、恥ずかしすぎるっ!
彼は、
「ね、るかって呼んで?」
と邪悪な微笑みを浮かべながら私を覗き込む。
「っ!」
ゔっ、絶対からかってるっ!
「るか...くん」
はにかみながら、彼の名前を言葉にする。
恐る恐る、るかくんの顔を見ると、
「...⁉︎」
え、白い頬がゆでだこみたいになってるよ⁉︎
彼は、マッハのスピードで私から顔をそむける。
あ、もしかして、もしかしてだけど...
「るかくん、照れてる?」
あっ、耳がもっと真っ赤に!
「くくっ...」
思わず、私は笑ってしまった。
だって、わかりやすすぎて...
るかくんは、ムッとした顔で私をじろっと睨む。
でも、そんな表情も面白くて、笑いを止められない。
「くくくっ...」
るかくんはうらめしそうな顔で、私の方をじっと睨んでくる。ヤバい、るかくんめちゃくちゃ面白い...!
なんていうか、からかったら面白い小動物系。
あぁ、るかくんとは良い友達になれそう!
るかくんが冷たい人じゃなくてよかったぁ!
そう思ってニコニコしていると、
「おーいっ!さっきから、そこ聞いてるかーっ!」
先生が怒って私たちを見る。バレた⁉︎
「「やばっ」」
私たちは、ほぼ同時に背を伸ばして前を向く。
シンクロしたのが面白くって私はまた、
「くくっ」
と笑いをこぼしてしまう。隣をちらっと見ると、るかくんの肩も震えている。
私たちは、笑いを堪えながら、ホームルーム終了のチャイムを待ったのでした。
「今日は、転校生を紹介しまーす」
担任の須藤(すどう)先生は、そう言って教室の前の扉の方に目を向ける。
すると、教室がざわっと騒がしくなった。
「えーっ、だれーっ?」
「イケメンかなぁ?」
「勉強できそうじゃね?」
「男の子かな?女の子かな?」
そんな言葉が教室を飛び交う。
その時、扉が少しずつ開く。
私にはその様子がスローモーションに見えた。
だってその子が...すごく綺麗だったから。すらっとした腕と足、少し青みがかった目、スッと通った鼻筋、陶器のような白い肌。かっこいいというより、神秘的だった。
みんな心を奪われ、息を呑んでいるのがわかる。
こんなに綺麗な子、存在するんだ...
その子の深い海のような瞳をじっと見つめていると、その奥に寂しさが隠れていることに気づく。
なんと言うか...儚くて、脆くて、もう壊れてしまいそうな寂しさだった。
見つめすぎたのか、彼は私の視線に気がつき、見つめ返してきた。
そして数秒後、彼は私の方に歩いてきて、空席だった私の隣の席に座った。
....って、んん?隣に?...え、えーーーっ⁉︎
驚いてはっと我にかえり視線を逸らすと、彼はちょっと照れたように下を向く。
わっ、美形の照れ顔...!
その様子がかわいくて、不覚にもキュンとしてしまった。この子、リスみたい...。
かわい....って、ダメダメ!
私は自分に言い聞かせるように首を振る。
よぅしっ、気を取り直して!
彼に向かって、満面の笑みで、
「私は、真谷りさ。よろしくね!」
と言う。
すると彼は少しだけ口を開いて、
ボソッ
と、何かを喋った(と思う、多分。)
「ん?」
聞き取れなくて、聞き返すと、
「....雨霜輝(あめしもるか)」
と、彼、雨霜くんはちっちゃな声で返してくれた。輝(るか)、か。
うん、神秘的な雨霜くんにぴったりな名前だ!
「雨霜くん、かぁ!綺麗な名前だねっ!」
私が声を弾ませてそう言うと、彼は目を見開く。
そして、少し考えたそぶりを見せ、
「るか、でいい」
と、今度ははっきりとした声で言う。
突然のことに、私は驚く。
え、えぇ?呼び捨てでいいってこと?えぇっ⁉︎
「るか...殿?」
やばっ、慌てすぎてお殿様みたいになっちゃった。
変なやつと思われたかも⁉︎
バッと隣を見ると、彼は笑いを堪えるように、肩を震わせている。
私は、一気に体温が上がっていくのを感じる。
は、恥ずかしすぎるっ!
彼は、
「ね、るかって呼んで?」
と邪悪な微笑みを浮かべながら私を覗き込む。
「っ!」
ゔっ、絶対からかってるっ!
「るか...くん」
はにかみながら、彼の名前を言葉にする。
恐る恐る、るかくんの顔を見ると、
「...⁉︎」
え、白い頬がゆでだこみたいになってるよ⁉︎
彼は、マッハのスピードで私から顔をそむける。
あ、もしかして、もしかしてだけど...
「るかくん、照れてる?」
あっ、耳がもっと真っ赤に!
「くくっ...」
思わず、私は笑ってしまった。
だって、わかりやすすぎて...
るかくんは、ムッとした顔で私をじろっと睨む。
でも、そんな表情も面白くて、笑いを止められない。
「くくくっ...」
るかくんはうらめしそうな顔で、私の方をじっと睨んでくる。ヤバい、るかくんめちゃくちゃ面白い...!
なんていうか、からかったら面白い小動物系。
あぁ、るかくんとは良い友達になれそう!
るかくんが冷たい人じゃなくてよかったぁ!
そう思ってニコニコしていると、
「おーいっ!さっきから、そこ聞いてるかーっ!」
先生が怒って私たちを見る。バレた⁉︎
「「やばっ」」
私たちは、ほぼ同時に背を伸ばして前を向く。
シンクロしたのが面白くって私はまた、
「くくっ」
と笑いをこぼしてしまう。隣をちらっと見ると、るかくんの肩も震えている。
私たちは、笑いを堪えながら、ホームルーム終了のチャイムを待ったのでした。

