ようやく目を開けることができたとき、まず最初に部屋を埋め尽くすほどのバラの花束が見えた。
足の裏に感じたのは落ちた花びらを踏んでしまった感触だったみたいだ。
真っ赤なバラに目がチカチカして、濃い匂いに頭がクラリとする。
だけどその中でもひときわ輝くものがあった。
それは大和の手の中にある……ダイヤモンドのついた指輪だった。
「俺と結婚してください」
片膝をついて王子様のようなポーズでそう告げる大和に一瞬息を飲む。
これが現実の出来事だと理解するまでに少し時間が必要だった。
「わ、私でいいの?」
嬉しくて幸せすぎて、声が震えた。
「千明がいい。千明しか、考えられない」
大和の体から、微かに獣の香りがした。
そういえば今日は満月。
夜なのに窓の外はとても明るい。
「こちらこそ、よろしくお願いします」
足の裏に感じたのは落ちた花びらを踏んでしまった感触だったみたいだ。
真っ赤なバラに目がチカチカして、濃い匂いに頭がクラリとする。
だけどその中でもひときわ輝くものがあった。
それは大和の手の中にある……ダイヤモンドのついた指輪だった。
「俺と結婚してください」
片膝をついて王子様のようなポーズでそう告げる大和に一瞬息を飲む。
これが現実の出来事だと理解するまでに少し時間が必要だった。
「わ、私でいいの?」
嬉しくて幸せすぎて、声が震えた。
「千明がいい。千明しか、考えられない」
大和の体から、微かに獣の香りがした。
そういえば今日は満月。
夜なのに窓の外はとても明るい。
「こちらこそ、よろしくお願いします」



