「うっうっ、ぐすん。酷いよー。怖かったよー。私、親にもあんなに睨まれたことないのに。もし私がリスだったら、口から泡吹いて気絶してたかもしれないよー」

まるで追い出されるように会社を出ると、真里亜は涙が溢れて止まらなくなった。

人影もまばらな夜道を歩きながら、ゴシゴシと涙を拭う。

「あんな大魔王みたいな人とは、同じ空間にいられない!やっぱりAI秘書子ちゃんじゃなきゃ、無理だよ」

ブツブツ言いながら自宅マンションに辿り着くと、そのままボフッとベッドに飛び込む。

「あー!夢にまで見たふかふかお布団。気持ちいい…」

そしてそのまま、真里亜は深い眠りに落ちていった。