「みんな、今夜はAMAGIがご馳走する。どんどん食べてくれ」

ホテルにチェックインした後、AMAGIのチームメンバー15人は、文哉が手配したステーキレストランにやって来た。

「半年間、本当にお疲れ様!よくやってくれた。君達はAMAGIが誇る精鋭部隊だ。これからも我が社を支えていって欲しい」
「はい!」
「今夜はとにかく大いに楽しんでくれ。乾杯!」

かんぱーい!と皆は笑顔でグラスを掲げる。

あとはただひたすら美味しいステーキを食べ、おしゃべりを楽しむ。

お酒も入り、皆は打ち解けた雰囲気でニューヨークの夜に酔いしれていた。

「お疲れ様、阿部 真里亜」
「藤田くん!お疲れ様」

ひとしきり皆と話した後、藤田が真里亜の隣にやって来た。

「俺さ、もう本当に夢見てるみたいだ。お前に話したことが現実になったばかりか、すごいプロジェクトに参加させてもらって、しかも今ニューヨークにまで来てるなんて」
「ふふっ、本当だね。私もあの時、藤田くんに声をかけてもらったから今こうしていられるんだと思う。背中を押してくれてありがとう」
「いや、礼を言うのは俺の方だ。お前が真摯に秘書課の仕事に打ち込んでるのを見て、俺も仕舞い込んでた気持ちを焚き付けられたんだ。ものすごく勇気が湧いてきた。ありがとうな、阿部 真里亜」
「うん。これからもよろしくね!」
「ああ、こちらこそ」

二人は笑顔でもう一度小さく乾杯した。