双子漫画家からの溺愛注意報!?

腕の中で必死に身をよじってみてもうまく逃げることができない。

ショートカット先輩は私よりも5センチは身長が高そうだ。




「このクマ。そんなに大切なんだ?」




セミロング先輩がふたつのクマを左右の手に握りしめて聞いてくる。

私は奥歯を噛み締めて黙り込んだ。

ここで大切なものだと伝えるわけにはいかない。

ここ一ヶ月かけて作ったものだなんて言えば、きっと壊されてしまう。

グッと言葉を押し込めてセミロング先輩を睨みつける。