「よし、わかった」




そう言うや否や俊介くんが私の隣に立ち、顔を近づけてきた。

うぅっ。

こうして至近距離で見るとやっぱりかっこいいかも。




「な、なに?」




普段男の子とここまで接近することのない私はたじろいで視線を泳がせる。




「お前、俺達の漫画で好きなセリフはあるか?」



「好きなセリフ?」




それは沢山あった。

少女漫画ならではの甘いセリフたち。