「もちろん、ただでとは言わないよ? なにかしてほしいことがあればなんでも言って?」



「そ、それならサインがほしいな」




私はそそくさとサイン帳を取り出す。

こういうときにサッと断ることができればかっこいいけれど、伊集院薔薇先生のサインだけはどうしても欲しかったんだ。




「お前結構がめついのな」




俊介くんがなんと言おうと関係ない。

ずーっと憧れてきた人なんだから!