あんな素敵な漫画を描いていることは知られたって恥ずかしいことじゃない。

人気のある双子が描いているとなれば、更に人気が出そうなものだけれど。




「作品イメージが壊れるから」




ぼやぼやと考えていた私は頭を殴られた気分だった。

俊介くんの真剣な表情が突き刺さる。




「松岡さんもさ、僕らを見たときにまさか伊集院薔薇だとは思わなかったよね? どんな漫画家さんを想像してた?」