「じゃあ,次は制服を見せよう。別にそのままでもいいんだけどね,女の子は制服の見た目でバイト先を選ぶこともあるそうだし」



旦那様がすっと開けたクローゼット。

そこから取り出された1着の服。

これはまさしく



「メイド服……」

「どう? 中々可愛いだろう?」

「はい。これ,着てもいいんですか?」

「もちろん」



メイドカフェの様なふりふりのミニスカではない。

少しシックな,長いワンピースと言った見た目。



「着てみる? そこの繋がってる隣室で着替えるといい」

「ありがとうございます」



その言葉が嬉しくて,私は頷く。

元気一杯に笑ってお礼なんて言えないから,これがせめてもの感謝の印。

柔らかい生地は触っただけでも分かった。

けれど着てみて初めて,その1着の本領を知る。