「千田さん、私、今日は水曜日だけど有休を貰ったんです。それで、久しぶりに祖母の書斎を整理したくて・・・」

「ああ、そうですね。私も手入れはしていますが、あまり主人の判断なく動かせるものも少ないので助かります」

「では、今日は祖母の書斎の大掃除としましょうか」

あれからも千田さんのオンオフは激しいけれど、段々この生活にも慣れてきた。

私と千田さんは、掃除道具とともに祖母の書斎に入る。

祖母は本が好きだったので、沢山の本棚に本が並べられ、入りきらなかった本は積み上げられている。

「あまり祖母が大事にしていた本を処分する気にはなれないので、一昨日新しい小さな本棚を注文したのですが、上手く整理すれば全て収められるでしょうか?」

「本棚というのは、昨日届いたものですか?」

「はい」