「いただきます」

甘いフレンチトーストと紅茶はとても合っていて、最高の朝食だった。


「では、玲紗様。明日の約束を忘れないで下さいね」


千田さんはそう言いながら、紅茶のおかわりを注いでくれる。

優しいオンの時の千田さんに甘さに慣れてしまった私は、千田さんのギャップの激しさを少し忘れかけていた。

しかし、翌日の朝すぐに思い出すことになる。


だって、プライベート立ち入り禁止の執事の休日に私は踏み込んでしまったのだから。