時は流れ帝都では、ぱーてぃーという貴族や郷長(ごうちょう)たちの交流会の催しが開かれる時期になっていた。

 郷長であり公爵位の士貴様は出席しなくてはいけない。そして、その婚約者である私も同伴するため一緒に帝都に行くことになった。

 郷からは一日かかるのでゆっくり宿に泊まりながら向かっている。


「紗梛さん、もうすぐ帝都だよ」


 士貴様にそう言われて馬車の窓掛けを開けると、結華郷とは全く違い街は賑わっていた。


「とても賑わいがありますね。それに雰囲気も違います」

「だろう? まぁ、皆が夢や希望を持って来る街だからいろんな人がいる。帝都にはたくさん学校があるからそれもあるが」

「そうなんですね、ふふ楽しそうです。なんかみんな輝いているって感じで」


 みんなイキイキしていて楽しそう。

 女学校の同級生……というか、綾さんの同級生が帝都は華やかだと聞いてはいたけど本当だったな。