「レディに罪はありません。それを追い返すなどということ、まともな男のすることですか?」
「そうだ。であれば、花嫁ではなく婚約者とかにすればいかがですか?」

 チャーリーにつづいてパーシーが提案した。

「ふんっ! 花嫁だろうが婚約者だろうが同じだ。おれが虚仮にされていることにかわりはない」

 が、国王は頑固に拒む。

『ナイスだ、パーシー。彼女もおれのような野獣に怖れをなしているに違いない。まずは婚約者からお近づきになる、となれば彼女も気持ちがラクになるかもしれん。婚約者推しだ。婚約者で推してくれ』

 またまた国王のほんとうの気持ちがわたしの心に流れ込んでくる。