「敬礼っ!」

 キリッとした号令がきこえたので窓からのぞいてみると、門の前に兵士たちが整列して敬礼している。

 馬上、パーシーとチャーリーが返礼する。

(うわあ! カッコいい)

 祖国の皇宮では、軍による閲兵式が何年かに一度行われていた。が、規模は小さく、お話しにならないくらいまとまりに欠けていた。

 それに比べて、パーシーやチャーリーや他の迎えの騎馬兵たち、それから眼前の衛兵たちはどこか違っている。

 感心と興奮をする中、馬車はまた静かに走り始めた。