ヴィクターが「おれが守り抜く」と言ってくれたことで、心が満たされる気がする。

 そんな感動を覚えていると、キャロルが話題をかえた。

 彼女は、じつに切り替えがはやい。ふつうに会話をしていても、ポンポンと話が飛んでいく。

 彼女は頭がいいのだ。が、わたしはそうではない。モタモタとしてしまう。思考が追いつかず、理解するまでにしばらくかかる。

 それでも、最近は少しずつ彼女についていけるようになった。

 人間って慣れの生き物だなとつくづく感じる。

 それはともかく、彼女はウォーターズ帝国軍の捕虜のことを尋ねたのである。