キャロルとわたしとでは体型も違うし、持って生まれた気質というか体質というか、とにかく基本的ななにかが違っている。

 それでもヴィクターと彼女に迷惑をかけない為、恥をかかさない為に自分なりに必死だった。

 キャロルがわたしの為にと準備してくれた剣は、レイピアという細身の剣である。

 ヴィクターや彼女は大剣を扱うらしい。が、わたしの体型ではとてもではないけれど扱えるわけがない。振り上げ振り下ろすだけでもふらつくし、それを連続でし続けようものなら剣に振り回されることになる。

 細身の剣ならわたしでも扱える。

 キャロルは、そう判断したのである。

 たしかに、これならどうにか扱えそう。