「チャーリー、わかったわかった」

 ヴィクターは、不機嫌そうに大きくて分厚い手をヒラヒラさせた。

「レディ、座ってくれ。心外にも理不尽な誹謗中傷を投げつけられたからな。しかも腹心の部下に、だ。ゆえに、さっさと用件をすませてしまう」

 大きくて分厚い手で長椅子を示されたので、長椅子に近づいた。

 執務机に向いている方の長椅子に座っているパーシーとチャーリーが立ち上がってくれたので、そこに座った。