「そんなことをおっしゃらず、どうか長い目で見てやって下さい。とりあえずここでのんびりされて、彼を嫌いにならないで下さい。じつは、あなたのことは部下たち全員、つまりこの駐屯地にいる全員が知っていて、あなたを陛下の花嫁にすると張り切っているのです」
「な、なんですって? それってパーシー、あなたとチャーリーが言いふらした、失礼しました、二人が教えたのですよね? たしか、昨夜陛下はあなたたちにわたしの存在は秘密にするようにとか、そのようなことを言っていたような気がしますが」
「あー、そうかもしれませんね」

 チャーリーが言い、双子の兄弟はおたがいの顔を見合わせた。