甘くて優しい青春恋物語 ~嫉妬にまみれた体育祭は取り合い勃発!?~

「……ま、いいや。そろそろ校舎の中入ろ。そっち、次何?」

「世界史。」

「マジか……むずくない? 世界史ってわけ分かんないよね?」

「別に、言うほどじゃない。教科書読みこんどけば何とかなるし。」

 さらりととんでもない事を口にした静流に、これだから秀才は……と思ってしまう。

 静流、いっつも模試で上位取るくらい頭良いし……羨ましいっ。

 この前の定期テストだって、軽々二位だったしさ。私なんか中の下くらいの位置だったのにっ!

「ねぇ静流、今度勉強教えてよ。また次に模試あるじゃん?」

「……どこでするの?」

「うーん、そうだなぁ……。」

 そこ決めなきゃダメだよね……どうしよっかなぁ。

 あんまり公共施設は使いたくないし、だったら……。

「私の家でやろ? そのほうが集中できそうだし!」

「……本気で言ってる?」

「本気も何も……私、何かおかしい事言った?」

 何言ってるんだろ、静流の奴。

 別に本気とか関係ないと思うんだけど。ただ家が一番落ち着いてできるかなって考えただけで。