――結婚初夜。


畳の上に敷かれた真っ白な1組の布団。


「これから先、一生をかけてお前だけを愛すと誓う」


玻玖(はく)は、やさしく和葉(かずは)を布団の上に押し倒した。


愛おしそうに見つめる魅惑的なそのまなざしに、思わず目を奪われそうになる和葉。


――ああ。

この翡翠色に輝く美しい瞳をこうして眺めていられるのは、今日が最初で最後かと思いながら。


そっと和葉の頬に添えられる手のひら。

引き寄せられるように、ゆっくりと近づく玻玖の唇。

そっとまぶたを閉じる和葉。



さようなら、旦那様。

そして、こんなわたしを許してください。


今宵、この口づけで貴方様のお命を頂戴します。