〇草原(昼)
草原が広がっている。林がある。天気は晴れわたっている。
草原にぽつんと泥だらけの原宿なぎさ、気絶している。
なぎさ「ん」
なぎさ、目を開く。
太陽が輝いている。
なぎさ、腕を目の上にかざす。
なぎさ「まぶしい」
なぎさ、上半身を起こす。周りを見渡す。
なぎさ「ここは・・・・・・」
なぎさ「まさか、あの世お」
なぎさ「私、死んじゃったのお」
なぎさ「ん」
なぎさ、林を見る。
林から背の低いあごひげをはやした浅黒い生き物が現れる。
なぎさ「あれはゴブリンだあ」
なぎさ、モノローグ「「異世界転生ゴブリンゼロ」に出てくるモンスター、ゴブリンそっくりなのだ」
なぎさ「ここって異世界????」
なぎさ「私は異世界に召喚されたってことおおおお」
なぎさ「でもなんで。勇者として魔王を退治するため。はたまた魔王として君臨するため」
なぎさ「ひょっとして王子様の花嫁えええええ」
林からゴブリンが続々と現れる。
なぎさ「えええええええ」
なぎさ、立ち上がる。
なぎさ「逃げなきゃ」
なぎさ、逆方向へ向く。
3メートルくらいの生き物たちがこっちへ向かってくる。
なぎさ「(大きく口を開ける)あああああ」
なぎさ「あれはトロル!!!!」
なぎさ、モノローグ「やはり異世界転生ゴブリンゼロに出てくるモンスターだ」
なぎさ、別の方向を向く。
大きい栗のいがに目がついて、手と足の生えた生き物がたくさん歩いてくる。
なぎさ「栗お化けだ」
なぎさ、モノローグ「栗お化けも異世界転生ゴブリンゼロに出てくるモンスターだ」
なぎさ「なんかかわいい」
なぎさ、きゅんとなる。
なぎさ(このこたちなら話し合えるかも)
ゴブリンの集団「人間だ」
トロルの集団「人間だ」
栗お化けの集団「人間がいるぞ」
なぎさ「(栗お化けの集団に)あのう、私、原宿なぎさっていうんだ」
栗お化けA「茶色の髪に茶色の目だ」
ゴブリンA「人間の髪と目だ」
なぎさ「え」
なぎさ「あのう、敵意はないから」
栗お化けの集団「人間は敵だ」
ゴブリンの集団「人間は敵だ」
トロルの集団「人間は敵だ」
なぎさ「ええええええええ」
ゴブリンB「人間は生きているのがおかしいんだ」
なぎさ「ええええええええ」
なぎさ、モノローグ「生きているのがおかしいだなんて、初めてきいた。そんなこと言う人いなかった。やっぱモンスターなんだ。人間の言葉なんて、通じない」
なぎさ、はっとなる。
なぎさ、モノローグ「ひょっとしてみなみの予言って、これのことなんじゃあ・・・・・・」
なぎさ(どうしよう)
なぎさ、ゴブリン、トロル、栗お化けの集団に囲まれる。
トロルA「人間、ここはお前のくるとこじゃない」
ゴブリンC「お前なんて生まれてこなければよかったんだ」
ゴブリンD「性格最悪だなお前」
ゴブリンE「性格最悪のやつが来るとこじゃない」
ゴブリンF「顔だけ」
ゴブリンA「茶髪に茶色の目、顔だけ」
ゴブリンB「こういうやつは顔だけ」
なぎさ(うわあ、何それ。意味わかんなーい)
なぎさ(こいつら信じられないよ。やっぱ人間じゃないんだ)
ゴブリンF「性格ワル」
なぎさ(何それ。意味わかんない。ありえないいいい)
ゴブリンA「見ろ茶色い髪、茶色い目、見た目のいい人間!」
ゴブリンB「こういうやつは心がだめなんだ」
なぎさ(何それ。確かにモンスターに比べると、見た目はいいかも。でも何よそれ)
なぎさ(なんかモンスターに比べたら見た目がいい、みたいなこといっちゃった。自分でディスったあ)
ゴブリンC「見た目がいいと、心がだめなんだよなあ」
なぎさ(どうしよう、このままだと、こいつらにやられちゃう。こういう場合、異世界ものでは天の声が聞こえてきて魔法が使えたりするんだよなあ)
トロル「なんか考えているぞ」
なぎさ(何それえええええ。モンスターからしたら、なんか考えているのがおかしいわけえ)
なぎさ(天の声、天の声)
なぎさ(だめだ。何も聞こえない)
なぎさ(こうなったら)
なぎさ、手を振り上げる。
ゴブリンD「性格最悪が、何をするんだ」
なぎさ「あんたたちみたいなわけのわからないこというモンスター、やっつけてやる」
ゴブリンD「性格最悪が、何を言う」
なぎさ「(大声で)天の雷よ、電子よ、我に従えええええ」
ゴブリンD「な」
ゴブリンE「独り言ぶつぶつ言いやがって」
トロルA「何をするんだ」
栗お化けA「一体」
なぎさ「(叫ぶように)雷王よ我に力を、ボルカニカ・アタック」
なぎさ、手を振り下ろす。手はぱーで、前方に出ている。
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団、目をつぶる。
なぎさ、手をぱーにして前方にだしたまま、たちつくしている。
なぎさ(出るわけないよね。魔法が)
なぎさ、頭に汗をかく。
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団、目をあける。
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団口々に「ん?」
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団、笑い出す。
ゴブリンA「があはははは、なんだよ。びっくりさせやがって。何がボルカニカ・アタックだよ。かっこだけじゃねえか」
ゴブリンの集団、腹を抱えて笑っている。
ゴブリンの集団口々に「かっこだけ」
トロルA「かっこだけ」
栗お化けA「かっこだけ」
ゴブリンA「何が雷王だよ。何がボルカニカ・アタックだよ。かっこだけだな、お前」
なぎさ(うわー、なんかむかつくー)
ゴブリンB「かっこばっかだなあ」
栗お化けB「かっこばっか」
ゴブリンC「かっこばっかのやつだなあ」
ゴブリンD「お前がだめなのは性格のほうだな」
馬が走る音がする。
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団、そちらを見る。
黒いローブを着て、フードをかむったものが馬の上に乗っている。馬が走っている。
なぎさ、黒いローブのものがのった馬を見る。
なぎさ(なんだああああああ)
なぎさ、モノローグ「もしかして、王子様が助けにい」
なぎさ、モノローグ「そうして助けられて私は、王子様と結婚!」
馬止まる。黒いローブのものが馬から降りる。フードをとる。第一話回想シーンで出てきた赤い髪の女性。ウエーブヘアの赤い長い髪。切れ長の青い目。シャープなあごのライン。真っ赤な唇。鼻筋が通った端正な顔立ち。20代くらい。アリシア・キース。
なぎさ、はっとなる。
なぎさ、モノローグ「私は直観した」
なぎさ、モノローグ「この人は私のお母さんが私を産むとき、助けてくれた外国人に違いない」
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団口々に「赤髪の大魔女様」
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団ひざまずく。
なぎさ「え」
なぎさ、モノローグ「赤髪の大魔女!!!!!」
なぎさ、モノローグ「ていうかあ、私が生まれたとき、とりあげてくれた人って外国人じゃなくて、異世界の人だったんだあ」
なぎさ、モノローグ「モンスターがひざまずいてるうううう」
アリシア、なぎさに近づく。
なぎさ「え」
アリシア「なぎさ」
なぎさ、モノローグ「やっぱり。私のお母さん助けてくれた人だ。私の名前知ってるう」
なぎさ「は、はい」
アリシア「こいつらが乱暴しなかったか」
なぎさ「信じられないこと言われた。生きているのがおかいしとか、性格最悪とか、性格最悪が、とか。顔だけとか。あとかっこだけとか」
アリシア「こいつらは魔族下等種だからな。下等で野蛮なのさ」
なぎさ、モノローグ「ま、まぞくう!」
アリシアは微笑んだ。
アリシア「我々は魔族。この国は魔族の国」
なぎさ、呆然とする。
アリシア「怖がることはないさ。高位魔族はこいつらとは違う。話がわかるやつらばかりさ」
なぎさ、ほっとする。
アリシア「いきなりこんなところに召喚され、とまどっているだろう」
なぎさ、うなずく。
アリシア「(ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団に)控えい」
なぎさ、びっくり。
アリシア「この方をどなたと、こころえる」
アリシア「魔王陛下の新しい花嫁であらせられるぞ」
なぎさ、モノローグ「ま、魔王の新しい花嫁ええええええええ」
ゴブリンの集団口々に「魔王陛下の新しい花嫁?」
トロルの集団口々に「魔王陛下の?」
栗お化けの集団「!」
アリシア、なぎさに向く。にっこり笑う。
なぎさ「ま、魔王の新しい花嫁っておっしゃいました?」
アリシア「そうだ」
アリシア「お前は魔王陛下の新しい花嫁としてこの世界に召喚されたんだ」
なぎさ、モノローグ「解説キャラだあああ」
なぎさ「あ、新しいとは?」
アリシア「魔王陛下は一夫多妻で、すでに花嫁は複数いる」
なぎさ(やっぱり)
なぎさの魔王のイメージ。どくろに冠。豪華な衣装を着ている。
なぎさ(やだあ。ありえなあい)
アリシア「いきなり、魔王陛下の花嫁と言われても、とまどうだろう」
なぎさ「は、はあ」
なぎさ(この人話わかるう)
アリシア「とりあえず、城に来てくれぬか」
なぎさ「城?」
アリシア「魔王陛下の城だ」
なぎさ「ま、魔王の城おおおお」
なぎさ、魔王の城をイメージする。おどろおどろしい城。
アリシア「安心しろ。魔王陛下はこいつらと違ってまともだし、おかしなことや低俗のことおっしゃらぬし、良識をわきまえた大変お優しいのだ」
なぎさ「は、はあ」
なぎさ、モノローグ「なんかこの人にそういわれると、安心する」
アリシア「来てくれるか」
なぎさ「は、はい」
なぎさ、モノローグ「えええええ、王子様じゃなくて魔王の花嫁え」
なぎさ、モノローグ「そんなの絶対いやー」
なぎさ、モノローグ「でもアリシアさんの言葉を聞くと、なんか安心するし。でも一体私、どうなるんだろう」
なぎさ、モノローグ「魔王の花嫁なんてありえなあい」
草原が広がっている。林がある。天気は晴れわたっている。
草原にぽつんと泥だらけの原宿なぎさ、気絶している。
なぎさ「ん」
なぎさ、目を開く。
太陽が輝いている。
なぎさ、腕を目の上にかざす。
なぎさ「まぶしい」
なぎさ、上半身を起こす。周りを見渡す。
なぎさ「ここは・・・・・・」
なぎさ「まさか、あの世お」
なぎさ「私、死んじゃったのお」
なぎさ「ん」
なぎさ、林を見る。
林から背の低いあごひげをはやした浅黒い生き物が現れる。
なぎさ「あれはゴブリンだあ」
なぎさ、モノローグ「「異世界転生ゴブリンゼロ」に出てくるモンスター、ゴブリンそっくりなのだ」
なぎさ「ここって異世界????」
なぎさ「私は異世界に召喚されたってことおおおお」
なぎさ「でもなんで。勇者として魔王を退治するため。はたまた魔王として君臨するため」
なぎさ「ひょっとして王子様の花嫁えええええ」
林からゴブリンが続々と現れる。
なぎさ「えええええええ」
なぎさ、立ち上がる。
なぎさ「逃げなきゃ」
なぎさ、逆方向へ向く。
3メートルくらいの生き物たちがこっちへ向かってくる。
なぎさ「(大きく口を開ける)あああああ」
なぎさ「あれはトロル!!!!」
なぎさ、モノローグ「やはり異世界転生ゴブリンゼロに出てくるモンスターだ」
なぎさ、別の方向を向く。
大きい栗のいがに目がついて、手と足の生えた生き物がたくさん歩いてくる。
なぎさ「栗お化けだ」
なぎさ、モノローグ「栗お化けも異世界転生ゴブリンゼロに出てくるモンスターだ」
なぎさ「なんかかわいい」
なぎさ、きゅんとなる。
なぎさ(このこたちなら話し合えるかも)
ゴブリンの集団「人間だ」
トロルの集団「人間だ」
栗お化けの集団「人間がいるぞ」
なぎさ「(栗お化けの集団に)あのう、私、原宿なぎさっていうんだ」
栗お化けA「茶色の髪に茶色の目だ」
ゴブリンA「人間の髪と目だ」
なぎさ「え」
なぎさ「あのう、敵意はないから」
栗お化けの集団「人間は敵だ」
ゴブリンの集団「人間は敵だ」
トロルの集団「人間は敵だ」
なぎさ「ええええええええ」
ゴブリンB「人間は生きているのがおかしいんだ」
なぎさ「ええええええええ」
なぎさ、モノローグ「生きているのがおかしいだなんて、初めてきいた。そんなこと言う人いなかった。やっぱモンスターなんだ。人間の言葉なんて、通じない」
なぎさ、はっとなる。
なぎさ、モノローグ「ひょっとしてみなみの予言って、これのことなんじゃあ・・・・・・」
なぎさ(どうしよう)
なぎさ、ゴブリン、トロル、栗お化けの集団に囲まれる。
トロルA「人間、ここはお前のくるとこじゃない」
ゴブリンC「お前なんて生まれてこなければよかったんだ」
ゴブリンD「性格最悪だなお前」
ゴブリンE「性格最悪のやつが来るとこじゃない」
ゴブリンF「顔だけ」
ゴブリンA「茶髪に茶色の目、顔だけ」
ゴブリンB「こういうやつは顔だけ」
なぎさ(うわあ、何それ。意味わかんなーい)
なぎさ(こいつら信じられないよ。やっぱ人間じゃないんだ)
ゴブリンF「性格ワル」
なぎさ(何それ。意味わかんない。ありえないいいい)
ゴブリンA「見ろ茶色い髪、茶色い目、見た目のいい人間!」
ゴブリンB「こういうやつは心がだめなんだ」
なぎさ(何それ。確かにモンスターに比べると、見た目はいいかも。でも何よそれ)
なぎさ(なんかモンスターに比べたら見た目がいい、みたいなこといっちゃった。自分でディスったあ)
ゴブリンC「見た目がいいと、心がだめなんだよなあ」
なぎさ(どうしよう、このままだと、こいつらにやられちゃう。こういう場合、異世界ものでは天の声が聞こえてきて魔法が使えたりするんだよなあ)
トロル「なんか考えているぞ」
なぎさ(何それえええええ。モンスターからしたら、なんか考えているのがおかしいわけえ)
なぎさ(天の声、天の声)
なぎさ(だめだ。何も聞こえない)
なぎさ(こうなったら)
なぎさ、手を振り上げる。
ゴブリンD「性格最悪が、何をするんだ」
なぎさ「あんたたちみたいなわけのわからないこというモンスター、やっつけてやる」
ゴブリンD「性格最悪が、何を言う」
なぎさ「(大声で)天の雷よ、電子よ、我に従えええええ」
ゴブリンD「な」
ゴブリンE「独り言ぶつぶつ言いやがって」
トロルA「何をするんだ」
栗お化けA「一体」
なぎさ「(叫ぶように)雷王よ我に力を、ボルカニカ・アタック」
なぎさ、手を振り下ろす。手はぱーで、前方に出ている。
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団、目をつぶる。
なぎさ、手をぱーにして前方にだしたまま、たちつくしている。
なぎさ(出るわけないよね。魔法が)
なぎさ、頭に汗をかく。
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団、目をあける。
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団口々に「ん?」
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団、笑い出す。
ゴブリンA「があはははは、なんだよ。びっくりさせやがって。何がボルカニカ・アタックだよ。かっこだけじゃねえか」
ゴブリンの集団、腹を抱えて笑っている。
ゴブリンの集団口々に「かっこだけ」
トロルA「かっこだけ」
栗お化けA「かっこだけ」
ゴブリンA「何が雷王だよ。何がボルカニカ・アタックだよ。かっこだけだな、お前」
なぎさ(うわー、なんかむかつくー)
ゴブリンB「かっこばっかだなあ」
栗お化けB「かっこばっか」
ゴブリンC「かっこばっかのやつだなあ」
ゴブリンD「お前がだめなのは性格のほうだな」
馬が走る音がする。
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団、そちらを見る。
黒いローブを着て、フードをかむったものが馬の上に乗っている。馬が走っている。
なぎさ、黒いローブのものがのった馬を見る。
なぎさ(なんだああああああ)
なぎさ、モノローグ「もしかして、王子様が助けにい」
なぎさ、モノローグ「そうして助けられて私は、王子様と結婚!」
馬止まる。黒いローブのものが馬から降りる。フードをとる。第一話回想シーンで出てきた赤い髪の女性。ウエーブヘアの赤い長い髪。切れ長の青い目。シャープなあごのライン。真っ赤な唇。鼻筋が通った端正な顔立ち。20代くらい。アリシア・キース。
なぎさ、はっとなる。
なぎさ、モノローグ「私は直観した」
なぎさ、モノローグ「この人は私のお母さんが私を産むとき、助けてくれた外国人に違いない」
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団口々に「赤髪の大魔女様」
ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団ひざまずく。
なぎさ「え」
なぎさ、モノローグ「赤髪の大魔女!!!!!」
なぎさ、モノローグ「ていうかあ、私が生まれたとき、とりあげてくれた人って外国人じゃなくて、異世界の人だったんだあ」
なぎさ、モノローグ「モンスターがひざまずいてるうううう」
アリシア、なぎさに近づく。
なぎさ「え」
アリシア「なぎさ」
なぎさ、モノローグ「やっぱり。私のお母さん助けてくれた人だ。私の名前知ってるう」
なぎさ「は、はい」
アリシア「こいつらが乱暴しなかったか」
なぎさ「信じられないこと言われた。生きているのがおかいしとか、性格最悪とか、性格最悪が、とか。顔だけとか。あとかっこだけとか」
アリシア「こいつらは魔族下等種だからな。下等で野蛮なのさ」
なぎさ、モノローグ「ま、まぞくう!」
アリシアは微笑んだ。
アリシア「我々は魔族。この国は魔族の国」
なぎさ、呆然とする。
アリシア「怖がることはないさ。高位魔族はこいつらとは違う。話がわかるやつらばかりさ」
なぎさ、ほっとする。
アリシア「いきなりこんなところに召喚され、とまどっているだろう」
なぎさ、うなずく。
アリシア「(ゴブリンの集団、トロルの集団、栗お化けの集団に)控えい」
なぎさ、びっくり。
アリシア「この方をどなたと、こころえる」
アリシア「魔王陛下の新しい花嫁であらせられるぞ」
なぎさ、モノローグ「ま、魔王の新しい花嫁ええええええええ」
ゴブリンの集団口々に「魔王陛下の新しい花嫁?」
トロルの集団口々に「魔王陛下の?」
栗お化けの集団「!」
アリシア、なぎさに向く。にっこり笑う。
なぎさ「ま、魔王の新しい花嫁っておっしゃいました?」
アリシア「そうだ」
アリシア「お前は魔王陛下の新しい花嫁としてこの世界に召喚されたんだ」
なぎさ、モノローグ「解説キャラだあああ」
なぎさ「あ、新しいとは?」
アリシア「魔王陛下は一夫多妻で、すでに花嫁は複数いる」
なぎさ(やっぱり)
なぎさの魔王のイメージ。どくろに冠。豪華な衣装を着ている。
なぎさ(やだあ。ありえなあい)
アリシア「いきなり、魔王陛下の花嫁と言われても、とまどうだろう」
なぎさ「は、はあ」
なぎさ(この人話わかるう)
アリシア「とりあえず、城に来てくれぬか」
なぎさ「城?」
アリシア「魔王陛下の城だ」
なぎさ「ま、魔王の城おおおお」
なぎさ、魔王の城をイメージする。おどろおどろしい城。
アリシア「安心しろ。魔王陛下はこいつらと違ってまともだし、おかしなことや低俗のことおっしゃらぬし、良識をわきまえた大変お優しいのだ」
なぎさ「は、はあ」
なぎさ、モノローグ「なんかこの人にそういわれると、安心する」
アリシア「来てくれるか」
なぎさ「は、はい」
なぎさ、モノローグ「えええええ、王子様じゃなくて魔王の花嫁え」
なぎさ、モノローグ「そんなの絶対いやー」
なぎさ、モノローグ「でもアリシアさんの言葉を聞くと、なんか安心するし。でも一体私、どうなるんだろう」
なぎさ、モノローグ「魔王の花嫁なんてありえなあい」


