現在、大っきい家。
そこで行われているバイトの面接に、私は馳せ参じている。

登校中に、電柱に貼ってある「猛者(もさ)求む!!」が嫌に目立つ紙を見つけた。

そこにはアルバイト募集中とあり、メイドをしていれば、それなりのお金がチャリンチャリン、がま口サイフに入るらしい。


『始業式が始まる前に、こっちにGO!』


学校を背中に見ながら「後で行くからね、必ずね!」と、勝手に約束をして、大きなお家を目指した。

そして現在、バイトの面接中というわけだ。

だけど、引っかかることが二点ある。

なぜ、メイド募集なのに、屈強な女の人達しかいないのだろう。

それに、応募紙に書いてあった「猛者」って……。え、メイドのお仕事に「戦い」でもあるのかな?


「いや、そんなまさか……」


だけど、ぐるりと当たりを見回す。次々と目に飛び込む、屈強なメイド志願者たち。


「まさかでは、ないかも……!?」