誰にも言えない秘密の恋をしました       (この唄を君に捧ぐ)

「…おはよう。もう起きたのか?」
蓮さんは直ぐに気付き目を開けてしまう。

「おはよう…昨夜も遅かったね。何時に帰って来たか全然分からなかったよ…。まだ、早いよ、起こすから寝てて良いよ。」

朝食を作るため起き上がろうとする。と、彼にギュッと抱きしめられて動けなくなる。

「心菜不足で死にそうだ。もう少しこのままで居させてくれ。」
そう言われてしまえばどこにも行けない。

私は泣きそうになるのをグッと堪えて、彼の広い胸に顔を埋めてギュッと抱きしめ返す。

今までありがとう…
どうか蓮さんが、幸せでありますようにと願いを込める。

「体調はもう大丈夫なのか?無理しすぎるなよ。」
ヨシヨシと頭を撫でてくれる。

「うん。大丈夫、無理はしないよ。」
顔を見上げて笑顔で答える。

「顔色がまだ良くないな。今夜は俺、生放送で遅いから夕飯も作らなくて良い。ちゃんと寝てろよ。」

「はい…。新曲歌うの?楽しみにしてるね。」

「ああ、スケジュールでは1番最後になると思う。」
いつ歌うかを教えてくれる。

「新曲、初披露だね。」

「そうだな…アルバムも来週までには完成させるから、それまでの辛抱だ。」
私の額に優しくキスをして彼が起き上がる。

「朝食、パン屋で買って来るからそれまで寝てな。」
そう言って彼は日課のジョギングに出かけてしまった。

どんなに忙しくても、私を思いやる優しさを忘れない。彼のその気持ちに涙する。