何とか蓮の髪を乾かし、出過ぎる色気を隠す為半纏を羽織ってもらう。
なんとか夕飯の時間に間に合う。
その間、蓮はバタバタする心菜を可笑しそうに笑って見守っていた。
豪華懐石が運ばれて来て、心菜ははぁーと一息ついて座布団に座る。
どれも豪華で品数も多くて心菜は驚く。
一通り料理の説明を終えた女将が蓮に抑えていた思いを話し出す。
「実は、私事ですが…。
うちの娘は貴方のファンで何度貴方の歌に救われたか分かりません……。」
女将の娘は重い心臓病を患っていて、今も病院で過ごす日々を送っているらしく、これまで何度か手術をしてその度に命の危機を乗り越えて来たと言う。
元気になったら蓮のコンサートに行くのが今の目標となっているらしい。
「この度はご縁があり、当宿をお選び頂き本当にありがとうございます。どうぞこれからもご贔屓によろしくお願い致します。」
蓮はその話しに静かに耳を傾けていた。
「自分の作る音楽が、誰かの役に立っている事はとても嬉しいです。ありがとうございます。」
そう伝え、珍しく笑顔を向ける。
「是非、来年のコンサートには来て頂ければと思います。」
チケットくらい送っちゃうんだろうなと、心菜は微笑みそれを見つめる。
「プライベートにお邪魔してすいませんでした。ごゆっくりお過ごし下さい。」
女将が心菜に微笑み、丁寧に頭を下げて部屋を出て行く。
私って…蓮さんの何だと思われているんだろうと、少しばかり心配になった。
「心菜、早く食べるぞ。」
蓮の声に気持ちを切り替えて夕飯を楽しむ。
お刺身にタラバカにのしゃぶしゃぶ、伊勢海老のグラタンに鮑の蒸し焼き、どれも美味しくて普段では食べられないような高級な物ばかりだった。
「私、休み明けからもっと頑張って仕事しなくっちゃ。
こんな美味しい物食べさせてもらって罰当たりそう。」
「ハハッ。心菜らしいけど、今日はこれまで頑張ったご褒美だと思えばいい。たまには自分を労うべきだ。」
「なるほど…そっか。
じゃあ、蓮さんも1年間コンサートツアーお疲れ様って事だね。乾杯しましょうか。」
今夜の蓮は珍しくスパークリングワインを飲んでいる。お酒に弱い心菜はほんのちょっとだけそれを飲ませてもらって、既にほんのり頬が赤らんでいる。
「心菜、飲み過ぎるなよ。心菜に寝られたら俺が寂しい。」
蓮に指摘されてもっと顔が赤くなる。
食事を終えて少しのんびりする。
「酔い覚ましに庭先を散歩しましょうよ。」
心菜の提案で、2人半纏を来て庭に出る。
庭には常夜燈がポツンポツンと立っていて、まるで昔にタイムスリップしたかのような、日本庭園が広がっていた。
冬の夜は流石に冷える。
湯冷めしてしまうのもいけないと、蓮は心配してほんの少しの距離で引き返す。
心菜は蓮の腕に守られながら、心地良い冷たさにお酒で熱った身体を冷ます。
はぁーっと息を吐くと白くなるほど気温は低くい。それでも澄み切った空気が、火照った頬を優しくして撫でて気持ち良いと心菜は思う。
部屋に戻るなり蓮の心配症が発動して、有無を言わさず2階の和室に連れて行かれ、一緒に布団に入りながら身体を温めるように抱きしめられる。
「頬が冷たい。もう一度風呂に入るか?」
頬を撫ぜながら蓮がそう言う。
「お酒で火照ってたから酔い覚ましに丁度よかったよ。蓮さんはいつも暖かいね。」
ぎゅっと抱き付きながら心菜が言う。
「心菜は足のつま先まで冷たい。」
足を絡めながら、足の指を蓮の脚の間に挟んで温めてくれる。
なんとか夕飯の時間に間に合う。
その間、蓮はバタバタする心菜を可笑しそうに笑って見守っていた。
豪華懐石が運ばれて来て、心菜ははぁーと一息ついて座布団に座る。
どれも豪華で品数も多くて心菜は驚く。
一通り料理の説明を終えた女将が蓮に抑えていた思いを話し出す。
「実は、私事ですが…。
うちの娘は貴方のファンで何度貴方の歌に救われたか分かりません……。」
女将の娘は重い心臓病を患っていて、今も病院で過ごす日々を送っているらしく、これまで何度か手術をしてその度に命の危機を乗り越えて来たと言う。
元気になったら蓮のコンサートに行くのが今の目標となっているらしい。
「この度はご縁があり、当宿をお選び頂き本当にありがとうございます。どうぞこれからもご贔屓によろしくお願い致します。」
蓮はその話しに静かに耳を傾けていた。
「自分の作る音楽が、誰かの役に立っている事はとても嬉しいです。ありがとうございます。」
そう伝え、珍しく笑顔を向ける。
「是非、来年のコンサートには来て頂ければと思います。」
チケットくらい送っちゃうんだろうなと、心菜は微笑みそれを見つめる。
「プライベートにお邪魔してすいませんでした。ごゆっくりお過ごし下さい。」
女将が心菜に微笑み、丁寧に頭を下げて部屋を出て行く。
私って…蓮さんの何だと思われているんだろうと、少しばかり心配になった。
「心菜、早く食べるぞ。」
蓮の声に気持ちを切り替えて夕飯を楽しむ。
お刺身にタラバカにのしゃぶしゃぶ、伊勢海老のグラタンに鮑の蒸し焼き、どれも美味しくて普段では食べられないような高級な物ばかりだった。
「私、休み明けからもっと頑張って仕事しなくっちゃ。
こんな美味しい物食べさせてもらって罰当たりそう。」
「ハハッ。心菜らしいけど、今日はこれまで頑張ったご褒美だと思えばいい。たまには自分を労うべきだ。」
「なるほど…そっか。
じゃあ、蓮さんも1年間コンサートツアーお疲れ様って事だね。乾杯しましょうか。」
今夜の蓮は珍しくスパークリングワインを飲んでいる。お酒に弱い心菜はほんのちょっとだけそれを飲ませてもらって、既にほんのり頬が赤らんでいる。
「心菜、飲み過ぎるなよ。心菜に寝られたら俺が寂しい。」
蓮に指摘されてもっと顔が赤くなる。
食事を終えて少しのんびりする。
「酔い覚ましに庭先を散歩しましょうよ。」
心菜の提案で、2人半纏を来て庭に出る。
庭には常夜燈がポツンポツンと立っていて、まるで昔にタイムスリップしたかのような、日本庭園が広がっていた。
冬の夜は流石に冷える。
湯冷めしてしまうのもいけないと、蓮は心配してほんの少しの距離で引き返す。
心菜は蓮の腕に守られながら、心地良い冷たさにお酒で熱った身体を冷ます。
はぁーっと息を吐くと白くなるほど気温は低くい。それでも澄み切った空気が、火照った頬を優しくして撫でて気持ち良いと心菜は思う。
部屋に戻るなり蓮の心配症が発動して、有無を言わさず2階の和室に連れて行かれ、一緒に布団に入りながら身体を温めるように抱きしめられる。
「頬が冷たい。もう一度風呂に入るか?」
頬を撫ぜながら蓮がそう言う。
「お酒で火照ってたから酔い覚ましに丁度よかったよ。蓮さんはいつも暖かいね。」
ぎゅっと抱き付きながら心菜が言う。
「心菜は足のつま先まで冷たい。」
足を絡めながら、足の指を蓮の脚の間に挟んで温めてくれる。



