(兄 一心side)
心菜がラーメンを食べ終えて時計を見ると既に10時だった。
「そろそろ帰るか。一心は明日仕事なんだろ?」
そう言って北條蓮が立ち上がり、ホストの男を呼び付け片付けを任せている。部屋代として幾らかチップを渡しているようだ。
全てがスマートで堂々とした立ち振る舞い、男から見ても惚れ惚れするくらいだ。
こんな男に惚れられたらまず、ノーとは言えないだろう。
妹の心菜を見ると、ぼぉーっとした普段の雰囲気に輪をかけ、ぼんやりと窓から外を眺めている。
これは既に電池が切れかかってお眠な状態だな。まぁ無理もない。
全てにいつも全力投球の心菜だ。
仕事の後に、コンサートで感動して泣いて、この男が突然現れ、心揺さぶられ振り回されて疲れただろう。
そう思って見守っていると、北條蓮が心菜のコートを持って来て羽織せている。
過保護もいいところだな。まるでお嬢様扱いだ。
「行こう。心菜が眠たそうだ。」
北條蓮がそう言ってくるが、言われなくても心菜の事は俺が1番分かってる。と、心の中で悪態をつきながら、促されて駐車場に向かう。
「家どこら辺?そこまで送る。」
俺なんかにもちゃんと気を遣ってくれるんだな。まぁ、大事な彼女のお兄様だしな。
「近くの駅まででいいですよ。
もう、さすがに混んでないでしょ。」
俺はそう伝える。
その混み状態を作ったのがこの男なんだけどな。
何万人と押し寄せる大観衆を一夜として魅了した。大人気のアーティストだ。
まさか心菜と!?…と思ったが、初めのうちはただ物珍しさで遊ばれているんじゃないかと心配になった。
だけどこの男、至って本気で何よりも妹を大事にしているのが手に取るように分かった。
もう、誰かの手に任せても良いじゃないかな。
両親のいない2人だけの兄妹だから、何かと気にかけ心配してきたが、ここらで俺の役目は終わりだなぁ。
若干の寂しさを感じながら隣に座る心菜を見る。既に、眠さが限界か、うつらうつらと船を漕いでいる。
仕方が無いから肩を貸してやろうと、頭を片手で支えて寄り掛からせる。
「仲が良いな。兄妹って普通そんな感じか?」
運転しながら北條蓮が話しかけてくる。
羨ましいか、俺の可愛い妹を掻っ攫って行くからには少しぐらい自慢したい。
「うちは特に両親が居ない分、頼れる人間が俺かじいちゃんだけだから他よりは仲かが良いかもですね。」
と、ちょっとだけマウントを取る。
「俺は1人っ子だったから羨ましいなと思う。」
意外と自分の事、語っちゃったりするのか?
世の中じゃ北條蓮の生い立ちや、私生活の全てがベールに包まれて全く知れ渡っていない。
それがまたカッコいいなと思ってしまうが、妹の彼氏だと思うと、少しぐらいどんな人間か知っておくべきだろうとも思う。
「蓮さんは心菜の事、将来も視野に入れて付き合ってるんですか?」
身内としては大切だろう事を聞いてみる。
「もちろん。
俺は出来れば早いうちに一緒に暮らせたらと思ってる。籍を入れる事も心菜が承諾してくれるなら、そうしたい。」
思った以上に前向きに考えてるんだな…。
「まだ、付き合ってそんなに経って無いんですよね?」
若干の牽制を込めて聞いてみる。
心菜がラーメンを食べ終えて時計を見ると既に10時だった。
「そろそろ帰るか。一心は明日仕事なんだろ?」
そう言って北條蓮が立ち上がり、ホストの男を呼び付け片付けを任せている。部屋代として幾らかチップを渡しているようだ。
全てがスマートで堂々とした立ち振る舞い、男から見ても惚れ惚れするくらいだ。
こんな男に惚れられたらまず、ノーとは言えないだろう。
妹の心菜を見ると、ぼぉーっとした普段の雰囲気に輪をかけ、ぼんやりと窓から外を眺めている。
これは既に電池が切れかかってお眠な状態だな。まぁ無理もない。
全てにいつも全力投球の心菜だ。
仕事の後に、コンサートで感動して泣いて、この男が突然現れ、心揺さぶられ振り回されて疲れただろう。
そう思って見守っていると、北條蓮が心菜のコートを持って来て羽織せている。
過保護もいいところだな。まるでお嬢様扱いだ。
「行こう。心菜が眠たそうだ。」
北條蓮がそう言ってくるが、言われなくても心菜の事は俺が1番分かってる。と、心の中で悪態をつきながら、促されて駐車場に向かう。
「家どこら辺?そこまで送る。」
俺なんかにもちゃんと気を遣ってくれるんだな。まぁ、大事な彼女のお兄様だしな。
「近くの駅まででいいですよ。
もう、さすがに混んでないでしょ。」
俺はそう伝える。
その混み状態を作ったのがこの男なんだけどな。
何万人と押し寄せる大観衆を一夜として魅了した。大人気のアーティストだ。
まさか心菜と!?…と思ったが、初めのうちはただ物珍しさで遊ばれているんじゃないかと心配になった。
だけどこの男、至って本気で何よりも妹を大事にしているのが手に取るように分かった。
もう、誰かの手に任せても良いじゃないかな。
両親のいない2人だけの兄妹だから、何かと気にかけ心配してきたが、ここらで俺の役目は終わりだなぁ。
若干の寂しさを感じながら隣に座る心菜を見る。既に、眠さが限界か、うつらうつらと船を漕いでいる。
仕方が無いから肩を貸してやろうと、頭を片手で支えて寄り掛からせる。
「仲が良いな。兄妹って普通そんな感じか?」
運転しながら北條蓮が話しかけてくる。
羨ましいか、俺の可愛い妹を掻っ攫って行くからには少しぐらい自慢したい。
「うちは特に両親が居ない分、頼れる人間が俺かじいちゃんだけだから他よりは仲かが良いかもですね。」
と、ちょっとだけマウントを取る。
「俺は1人っ子だったから羨ましいなと思う。」
意外と自分の事、語っちゃったりするのか?
世の中じゃ北條蓮の生い立ちや、私生活の全てがベールに包まれて全く知れ渡っていない。
それがまたカッコいいなと思ってしまうが、妹の彼氏だと思うと、少しぐらいどんな人間か知っておくべきだろうとも思う。
「蓮さんは心菜の事、将来も視野に入れて付き合ってるんですか?」
身内としては大切だろう事を聞いてみる。
「もちろん。
俺は出来れば早いうちに一緒に暮らせたらと思ってる。籍を入れる事も心菜が承諾してくれるなら、そうしたい。」
思った以上に前向きに考えてるんだな…。
「まだ、付き合ってそんなに経って無いんですよね?」
若干の牽制を込めて聞いてみる。



