誰にも言えない秘密の恋をしました       (この唄を君に捧ぐ)

そんな事を考えていると、
ノックの音がして先程のホストがバーテンダー風情の男を連れて来る。

「蓮さん、今夜はファイナルツアーお疲れ様でした。シャンパンか何かお持ち致しましょうか?」

片膝を着いてそう蓮に言ってくるから、

「俺は車だからノンアルコールでいい。心菜と一心はどうする?」

「俺、飲みたい。心菜は辞めとけよ。」
心菜は大人しくこくんと頷く。

何故かその場を一心が仕切り、
「蓮さんファイナルお疲れ様でしたー!
それと、俺の可愛い妹の事、よろしくお願いします。」

「こちらこそ、宜しく。」
蓮もフッと笑って、

そして、3人で乾杯する。

「本当に、コンサート感動しました。招待チケットありがとうございました。
しかも新曲、アレもしかして心菜の為って事ですか?どう考えてもそうでしょ?」

酒が入って上機嫌の一心が、心菜が気になっていた事を突いて蓮に切り込む。

「本当は心菜にあげようと思ってたんだけど、マネージャーに見つかってリリースする事になったんだ。」
と、蓮が静かに話し出す。

「わ、私にですか?」
心菜はびっくりしてしまう。

「落ち込んでたから、励ましたかった。」

「十分励ましてもらってますよ。そんな…私だけにだなんて…。」
なんて贅沢なプレゼント何だろう。

「すげーよな。そうやってサラッと書いちゃってさ。俺らには出来ないわ。」
既にお酒の力を借りて、敬語を取っ払った兄は、上機嫌で話始めるから、

「あっ、お兄ちゃんこう見えて昔、バンド組んでたんです。」
心菜がそう付け足す。

「こう見えては余計だろ。
若気の至りだよ、高校の時にコピーバンドやってただけで、曲作るなんて凡人の俺には無理だったよ。」

「何か弾けるのか?」
蓮が意外にもその話しに食い付き話しが続いていく。