誰にも言えない秘密の恋をしました       (この唄を君に捧ぐ)


「あの、本題に入りたいんですけど…。」
ずっと黙っていた、兄、一心が突然そう喋り出す。

「ああ、どうぞ。何でも聞いて。」
蓮はそう言うから、

「じゃあ、遠慮無く言わせてもらいますけど…。
うちの妹は本当に良い子なんです。両親が早くに亡くなって兄妹と身内は祖父だけで、そんな環境でも真っ直ぐ素直に育ってくれました。」

突然の妹自慢に、心菜の方が驚き恥ずかしくなって

「ちょ、ちょっとやめて…。」

と、止めに入る。

「ああ、良く知ってる。
心菜の綺麗な心を俺も守っていきたい。そう思ってるよ。」
一方、蓮は落ち着か払ってそう言う。

「俺は…あなたと心菜ではどう見ても釣り合わないと思います。全く違う世界に住んでる。この先、心菜が苦労するのが目に浮かびます。」

「全ての火の粉から守るつもりだ。そのくらいの覚悟は持っている。」

蓮も真剣にそう答える。

心菜は2人の真剣さに息を殺して見守る事しか出来ない。

「もし…父が生きていたらきっとそう言って、反対したと思います…。

だけど、俺は兄として…応援したい。
2人の事を!」
心菜の手を握り強く頷く兄を見て、

「どっちなの…
なんだ心配しちゃったよー。」
心菜は、はぁーと天を仰ぐ。

「だってそうだろ?
芸能人と出会う事なんてまず無いだろうし、そんな経験なかなか出来ないんだ。
ダメなんて言えるわけがない。」

蓮もフッと笑って安堵したようだ。